1.はじめに
「超域学術院」は分野横断型研究特化組織で平成15年度より設置されており(平成23年度に「超域研究機構」から現在の名称に変更)、我々の研究グループが中心となった研究プロジェクト「ナノ電子光デバイス・バイオエレクトロニクス」(リーダー:金子双男)は、超域学術院の創成科学研究部門の第1期プロジェクトとして平成15年度に選定され、平成25年9月まで活動してきました。また、平成24年12月より第Y期プロジェクトして「ナノ構造制御による高機能化・新機能創製と革新的電子デバイスへの応用」(リーダー:加藤景三)も選定され、現在、新たにこのプロジェクト研究に取り組んでおります。これにより、電気電子工学・物理・化学・生命物理に関わる、情報通信デバイスや高感度の環境バイオセンサなどへの応用に向けた基盤研究を行っています。特に、ナノ領域の近接場光と表面プラズモン、電子、分子の関わる現象を用いる新しい研究分野を開拓・発展させていくよう励んでいます。
2.組織と研究内容
4人の教員がおり、留学生を含めると学生が46名と極めて大所帯ですが、それぞれが知恵を出し合って楽しく研究活動を行っています(写真1)。また、上記のプロジェクトは多くの方にご参加いただいており、学内では電気電子工学科の清水英彦准教授と大平泰生准教授、機能材料工学科の坪井教授と共同研究を行っております。また、国内では東京工芸大学、国外では英国シェフィールド大、米国ヒューストン大やジョージア大、シンガポール国立材料工学研究所、タイ・チェンマイ大学やチュラロンコン大学などの研究者とも共同研究や交流を続けています。